エクセレント・キール・ロワイヤル

フランスのカクテルにキールというものがあります。
作り方は白ワインにカシスリキュールを加えるだけという簡単なもの。

最初は地元ワインの販促のために考案されたと言われているのですが、あまりの美味しさゆえか、はたまた普及活動の成果ゆえか。
とにかくヨーロッパで人気のカクテルのひとつになったそうです。

そして、人気が出れば必ず派生が生まれてくるもの。
白ワインで作ったキールが美味しいのですから、きっとシャンパンで作ればもっと美味しくなるはず!
……と思ったのか思ってないのかは定かではありませんが、かくしてキール・ロワイヤルという有名なカクテルが生まれたのです。

そのカクテルの香りを閉じ込めた煙草というのが――。
エクセレント・キール・ロワイヤルです!

価格は650円(25g)。
商品の仕様を変えるために販売を一時停止していたのですが、今年の8月頃に復活しました。

変更内容は――。
価格が1060円から650円に。
そして、内容量が40グラムから25グラムになっています。

一見すると内容量を減らしただけなのかなと思うのですが……。
なんと! グラム単価が0.5円も安くなっているのです! この煙草増税の時期に価格を下げるという素晴らしさ。
心より敬服いたします。

これで喫味が良ければ何も言うことはありません。
では、思う存分楽しみたいと思います。

価格:650円
内容量:25g
グラム単価:26円

外観

20世紀初頭のアメリカを彷彿させるようなデザインに「FRUITY」の文字。
そして、パウチを開ける前からなんだか甘い香りが漂っています。

パウチを開けてみると――。
カシスの甘い香りが溢れ出し、開封前には感じなかった葡萄のような香りとスパイシーな香り、そして強い酸味が加わります。
とても複雑なフレーバーティーのような香りです。

おそらく葡萄のような香りと酸味を合わせることで、シャンパンの風味を出そうとしているのかもしれません。

目を瞑りシャンパンの香りを強く思い描くと、ほのかに白ワインの香りが漂ってくるような気がします。
でも、シャンパンではないような……。
そもそもシャンパンを嗜んだことがなかったような……。

喫味

それでは早速、嗜んでみたいと思います。

煙草に火をつけ、軽く吸い込むと――。
程良い甘さにフルーティなカシスの香り。そして、そこまで強くはありませんが白ワインの爽やかな香りが口の中にふわりと広がります。

これは――。
美味しいです。

それぞれの香料が合わさり、キール・ロワイヤルとまでは行きませんが、すくなくともキールの味に近いような気がします。
とても華やかで香り高い喫味です。

……それにしても、この喫味に近い香りを1、2年程前に経験したことがあるような気がします。
オランジーナの赤ぶどうか白ぶどうか。
はたまたアイスの実かガリガリ君か。
それともまったく違う何かなのか。

記憶が曖昧すぎて、それが何かは思い出せないのですが、とにかくこの喫味に近い香りを何かの商品で嗜んだことがあるのです。
それを思い出すことができれば、これは○○の香りです! と適格に表現することができるのですが……。
どうしても思い出すことができません。
なんだかもやもやしてしまいます。

結論

着香系の煙草ですので万人受けするとは思えませんが、それでも楽しく嗜むことができました。
お酒関係の煙草のなかでも上位に入る喫味だと思います。

ただ……。
稀にブルーベリーの香りが顔をのぞかせます。
なので、これはカシスとシャンパンなのだと言う想像力と言いますか、思い込みのようなものが試されるかもしれません。

また、とても香りが強いので常にこれを嗜むというよりも、たまには華やかな喫味を楽しみたいなと思ったときに嗜む煙草だと思います。

以前よりもお手頃な価格になっていますし、グラム単価も安くなっていますので、興味のある方は試してみてください!
きっと面白い経験をすることができると思います。