アークロイヤル・パラダイスティー

先日嗜んだチェとコルツ・バニラがあまりにも美味しかったので、これはもっと他のシャグも試さねばと煙草屋さんに向かいました。

煙草屋さんに入りシャグを眺めていると、前回と同じように「シャグを買うのでしたら試喫ができますよ」と店員さん。

初めて来たときは戸惑うばかりで何もできませんでしたが、今回は違います。
自宅で何本もの煙草を巻き巻きしてきたのです。もう怯えてばかりの子供ではありません。

わたしは躊躇うことなく、その挑戦を受けることにしました。
「何かおすすめのシャグはありますか?」
声を掛けられるのを待っていたと悟られないように、できるだけ落ち着いた口調で尋ねると、「今はアークロイヤルですね」と試喫用シャグの中からパウチを取り出し手渡されました。

アークロイヤル・パラダイスティーです。

この陽気なフレーバー名から察するに紅茶のような喫味なのでしょう。問題ありません。むしろ気になります。
「では、それをいただきます」とシャグを受け取り椅子に座りました。

そして、少しばかり緊張した手つきでローラーにシャグとフィルターを置き巻き巻き。
いつものように巻紙を装着した瞬間――手が止まりました。
自宅でしたら紙を舌でぺろりとするのですが、ここは煙草屋さん。色々な方が試喫をしているのです。何も考えずにぺろりとする訳にはいきません。

どうすれば……と困惑していると、見るに見かねた煙草屋さんが「そこにある水筆を使ってください」と助け舟を。
完璧にこなせると思った煙草屋での巻き巻きが崩れ去った瞬間です。

言われるがまま水筆を使い、紙を巻き巻きし試喫いたしました。
とても美味しく頂くことができたのですが、ひとつだけ小さな野望が芽生えました。
次こそは優雅に試喫をしてみせます!

その後、アークロイヤル・パラダイスティーを買ったのは言うまでもありません。

価格:750円
内容量:30g
グラム単価:25円

外観

パウチには大航海時代さながら「新しいフレーバーを見つける航海へ!」と言った感じの文章が書かれています。
この冒険心をくすぐる煽り文句に抗う術はありません。
帆船で喜望峰を越え、やっとの思いでこのシャグを手に入れた気分にさせてくれます。

読み方は「アーク・ロイヤル」または「アーク・ローヤル」。
ロイヤルファミリーとも言いますし、ローヤルゼリーとも言うので、どちらで書けばよいのか決まりは無さそうです。
でも、個人的にはロイヤルの方が良いかなと。
ローヤルと聞くとヨーデルが頭の中で流れ出してしまうのです。

なんにせよ、王室の箱舟と冠したこのシャグ。
どれほど高級な喫味なのか、今から楽しみで仕方がありません。

喫味

パウチを開けるとアールグレイのような香りが部屋の中に広がります。

煙草屋さんでも思ったのですが、パラダイスティーと聞いて南国フルーツ系の香りを想像していたのですが、まさか紅茶の、しかもアールグレイの香りがするとは夢にも思いませんでした。

一番好きな紅茶のフレーバーです。
これは美味しさが確約されたと言っても過言ではありません。

それでは早速、巻き巻きして嗜んでみたいと思います。

煙草に火をつけ、すぅと煙を吸い込むと――。
想像通り、いえ想像以上に華やかな紅茶の香りが広がります。

とても美味しいです!

試喫のときにも思ったのですが、柑橘系の爽やかな感じがとても心地よく、クドさを感じさせません。
そして、口の中に広がる華やかな香り。
王室の箱舟の名に恥じることのない素晴らしい喫味です。

結論

チェやコルツ・バニラと並ぶ煙草とはもう出会えないかも……と半ば諦めていたのですが、普通に出会うことができました。

まあ、煙草屋さんに選んでもらったのですが……。

それでも構いません。
美味しいものは美味しいのです。
しかも、今の季節にぴったりの喫味です。

ですが、良いことばかりではありません。
チェやコルツ・バニラよりもグラム単価が高いのです。
なので節約を考えると、常喫する煙草というよりも自分へのご褒美として大切に嗜む方が良いのかもしれません。