ブラックジャック

ブラックジャックと言えば――。
手塚治虫の代表作ともいえる無免許天才外科医が真っ先に思い浮かびます。次いで、トランプゲーム、海賊旗、殴打武器。

どれもこれも、ブラックジャックです。
他にもありそうですが、ほぼ間違いなく悪っぽい感じがするものだと思います。

そもそも言葉自体が悪っぽいです。
ブラックジャックと付けば悪いものと同義と言っても差し支えはありません。
まさに悪のブラックジャックファミリーなのです!

そんな、ファミリーに新たな仲間が加わることになりました。

それは――。
Black Jack(ブラックジャック)です!

ブラックジャックファミリーに加入するのですから、もちろん名前はブラックジャック。

どれだけ勢力を伸ばすのか分かりませんが、ブラックジャックを読みながらブラックジャックで遊び、ふとした時間にブラックジャックを嗜むという謎の文章ができそうです。

このように悪そうな名前の煙草ですが、価格は320円と良心的。
生産国は不明ですが、販売国はバーコードの接頭辞が「880」なので韓国となります。

それにしてもブラックジャックとは何者なのでしょうか?

外観

使い込んだ牛皮のような質感のデザインです。
端々がほころんでいます。
まさに悪! かっこいいです!

箱にはブラック・ビアード(黒髭、エドワード・ティーチ)とキャラコ・ジャック(ジョン・ラカム)にインスパイアされたよ、と書かれています。

どちらも有名な海賊なので、海賊旗のブラックジャックを拝借して名前を付けたのかもしれません。可能性は低そうですが、ブラック・ビアードのブラックとキャラコ・ジャックのジャックを合わせてブラックジャックと洒落を利かせている場合も……。

なんにせよ、モチーフは海賊で間違いありません!

海賊がモチーフなのでラム酒の香りがするのかなと思ったのですが、予想を裏切りココアの香りがします。

海賊とココア……。
カカオ豆の交易をしていたのでしょうか?
海賊とどのような関係があるのか分かりませんが、ココアの香りがする煙草は初めてです。

やはり喫味もココアの味になるのでしょうか?

今から嗜むのが楽しみで仕方ありません。

喫味

意気揚々と煙草に火をつけ、軽く吸い込むと、ほんのりと甘いココアの香りが鼻をくすぐります。

もっと濃いココアを想像していたのですが、そこまで濃くありません。
むしろ、意識しなければ感じないほどです。

もう少しココアの味がしっかりしていた方が良いな、と思ったのですが、常喫することを考えるとこれくらいが丁度良いのかもしれません。

ちなみに、海賊をインスパイアしたよと書かれていたのですが……。
この喫味を海賊と言うには素直で優しすぎます。まるで海賊に憧れる純真無垢な子供のような喫味です。

嗜む前の印象とは大分違いましたが、とても美味しいです!

結論

驚くような個性はありませんが、とても美味しい煙草です。
煙草屋さんで買ったときも「これ、美味しいですよ」と言われ、お墨付きをいただきました。

ですが、吸い心地が軽すぎるので、普段から重い煙草を嗜んでいる方からすれば満足感を得られない可能性があります。

なので、喫味よりも重さで好みの分かれる煙草だと思います。