キャメル・ボックス

夏らしい気温になってきました。
朝から何も食べておらずとてもお腹が空いているのですが、大した食材もなく、かといってこの暑さのなか遠くまで買い物に行くのも億劫です。
なので、近所のコンビニで済ますことにしました。

もちろん煙草探しにも余念はありません。
いつものようにレジの奥に並んでいる煙草を眺めながら歩き、なにか面白そうな物がないか物色します。

そして、見つけたのが――。
CAMEL BOX(キャメルボックス)です!

価格は400円。
普通の紙巻煙草です。

ちなみに、この時はまだ届いていなかったようで買うことができませんでした。
棚に並んでいるのに……と思ったのですが、よくよく見てみるとパッケージの写真だけが置かれていたようです。

店員さんに聞いたら三時頃に届くと言われたので、再度買いに行ったのですがその時も買えず……。結局、夕方の六時頃に買うことができました。

まさに三顧の礼です。
この暑さの中、近場とは言え三回も行くことになるとは思いもしませんでした。

外観

わたしの記憶では、とてもリアルなラクダの絵だったと思うのですが、ずいぶんと垢抜けた感じになりました。
今風にしたのでしょうか。
とても可愛らしいデザインで好感が持てます。

販売元は日本。
生産国はトルコです。
昔のキャメルはトルコ葉を使っていたのですが、あまりのクセの強さに苦手な人が多かったとか。今はクセを抑えたブレンド葉になっているようです。
いつ変わったのか分かりませんが、どうせならトルコ葉のキャメルを嗜んでみたかったな、と若干の心残りがあります。

ちなみに、箱にはキャメルとしか書かれていませんが、正式名称はキャメルボックスのようです。ラッキーストライクもそうでしたが、商品名をしっかりと書かないことが最近の流行りなのでしょうか?

箱の中に一枚の紙が入っています。

「いろいろあるけど、キャメルがあれば、ぐっどらっくだ。キャメる?」

……何と言えばよいのでしょうか。
わざわざ書くことでもないのですが、おそらく「雷はもう、たくサンダー」と同じレベルの洒落だと思います。
疲れ切った社会人に向けて、少しでも和んでもらおうという優しさから入れたのかもしれません。
ですが、これで癒される人は本当にいるのでしょうか。
人によっては余計にストレスがかかりそうな気がして心配です。

そして、最後に書かれている「キャメる?」と言うフレーズ。これは意味が分からなかったので、見て見ぬふりをすることにしました。

わたしの勝手な印象なのですが、この茶色フィルターを使っている煙草は喫味が重いような気がするのです。

根拠は何もないのですが……何となく。

喫味

最近はスリムサイズのリトルシガーばかり嗜んでいたので、久しぶりにレギュラーサイズの煙草を持つと、その太さに驚きます。

この短い期間でも感覚が変わるようです。
自分のことながら人間の適応能力の高さに驚きを隠せません。

では、他愛のない話はこの辺にして、嗜んでみたいと思います!

すぅと煙を吸い込むと――。
これといった特徴のない煙草の香り……と思ったのですが、煙草の香り以外にも何かあるような気がします。

これは間違いなく知っている味です。

一生懸命、記憶の糸を手繰り寄せ、これが近いのかなと頭に浮かんだのは、ピーナッツやアーモンド、クルミなど木の実系です。まあ、ピーナッツを木の実と言っていいのか分かりませんが、とにかくそのような感じの味がほんのりとするのです。
そして、その木の実のような香りとともに甘味が広がります。

重い喫味の煙草を数えるほどしか嗜んだことはありませんが、とても美味しいです。

結論

旧キャメルを嗜んだことがないので比較はできませんが、この価格でここまでの満足感を得られるのは凄いことだと思います。

ですが、わたしには少々重すぎます。
なので常喫する煙草にはなりませんが、普段から重い煙草を嗜んでいる方であれば一度試してみるのも面白いかもしれません。