真鍮豆延煙管

明けましておめでとうございます!
皆様はどのようなお正月を過ごされましたか?

わたしは新年早々――深夜一時頃に「スイス・アーミー・マン」という筆舌に尽くしがたい映画を見てしまい、今年の幸先の悪さをそこはかとなく感じていたりしています。
なぜ、あのような映画を元旦に見てしまったのでしょうか。
後悔してもしきれません。

そんなモヤモヤとしたお正月を過ごしたのですが、良いこともそれなりにありました。
美味しいご飯を食べたり。
気になっていたローソンの100円おせちを試したりと基本的には食べ物のことばかりなのですが、その中でも嬉しかったのは新しい喫煙具を買ったことです。

なぜか突然欲しくなり、勢いに任せて購入してしまいました。
真鍮豆延煙管(しんちゅうまめのべぎせる)を!

定価は1600円+税です。
今までの黒船煙管や丸福煙管は羅宇煙管と呼ばれるものなのですが、これは雁首(がんくび)、羅宇(らう)、吸口(すいくち)が一体化した延べ煙管です。
恐らくなのですが、これで黒船煙管や丸福煙管で感じた不満を解消できるかもしれません。
そんなささやかな希望を胸に。
喫味はもちろんのこと、掃除がしやすければいいなと期待しています。

外観

金属の筒に火皿を付けたシンプルな構造の煙管です。
商品名に「豆」と書かれていますが、その名の通り、長さは115mmととても短い煙管になっています。
とても掃除がしやすそうです。

ちなみに、この真鍮豆延煙管には古いモデルと新しいモデルがあります。
ですが、写真や説明文を見ても違いが全く分からないのです。
何かが違うのかもしれませんが……。とりあえず、新しい物は良い物だの精神で新しいモデルを選んでみました。

本当に何が違うのでしょうか……。

喫味

最初は吸い方が難しくて四苦八苦していた煙管ですが、三本目ともなれば流石に慣れてきました。
チェ赤を火皿に詰めて、早速嗜んでみたいと思います。

延べ煙管の吸口を軽く吸い込むと――。
チェ赤の美味しい煙とほのかな金属臭が口の中に広がります。
覚悟はしていたのですが、この手の煙管の金属臭はどうにもならないのでしょうか。
何回か嗜めば慣れてくるのですが……。
初めて嗜んだときのこの感覚は未だになじめません。

ですが、喫味はとても美味しいです!

煙管が短いからでしょうか。
とても重く、濃厚な煙を堪能することができます。

また、本体が熱くなりすぎないかなと不安を抱いていたのですが、ほんのりと温かくなる程度なので安心しました。
寒空のなか暖を取るのに丁度良い感じです。

ただ、何回か嗜んでいると、煙道に残った灰が口の中に飛び込んでくることがあります。
黒船煙管や丸福煙管では起きなかった現象なので、煙管の短さか火皿と胴を繋ぐ穴の大きさが原因なのかもしれません。
もう少し吸い方を工夫しなければならなさそうです。

掃除

嗜む頻度にもよりますが、一日に一回ほどティッシュペーパーでこよりを作り、火皿から煙道に向かって押し込みながらグリグリと回すだけで、とても綺麗になりました。
もうこれだけで十分なのでは? と思えるほどです。

それでも、汚れが気になるようでしたら、煙管を無水エタノールに漬け込んだり、煮沸したりすればより綺麗になります。

この繊細さとは無縁の雑さ。
とても楽ちんです。

ただ、真鍮やアルミにアルカリ電解水を使うと変色する可能性がありますので、必ず無水エタノールで掃除をしてください。
わたしはそれでお鍋をひとつ駄目にしてしまいました……。

結論

とてもお気に入りの煙管です。
簡単に掃除ができますし、雑に扱っても壊れる心配がありません。
また、とても短い煙管なので外出時にポーチに忍ばせて持ち運ぶこともできます。まあ、外に煙管を持っていくつもりはあまりないのですが……。
それでも、気軽に嗜むことができる煙管というのは、とても有難い存在なのです。

ただ、初めて購入する煙管としてはあまりお薦めできません。
短い煙管なので、慣れる前に嗜むと本体や煙が熱くなったり、喫味が辛くなったりしてしまいます。
なので煙管に慣れるまでは長めのものを嗜んだ方が無難かもしれません。

細々とした欠点はありますが総合的に見るととても良い煙管です。
既に煙管を持っている方は外出時用に購入しても損はしない喫煙具だと思いました。