キャメル・シガー・オリジナル

手巻煙草や煙管、ヴェポライザーばかりを嗜んでいると、ふと紙巻煙草の喫味が恋しくなります。
なぜ恋しくなるのかは分かりません。
ですが、恋は盲目と言いますし、その理由を考えたところで意志の弱さを再認識するだけなので、そのようなときは何も考えずに買ってしまいます。

そして、今回買ったのはピースです!
贅沢と言えるかどうか分からないほどのささやかな贅沢にほくほくしながらレジで精算していると、見慣れぬ煙草のパッケージがちらりちらりと。
新しい煙草を見つけてしまっては買わずにはいられません。
それもお願いしますと一緒に買ってしまいました。

キャメル・シガー・オリジナルを!
銘柄名のとおりキャメルのリトルシガー版です。

価格は360円。
とてもお得なのですが……。
庶民の味方であるリトルシガーに増税の魔の手が伸びている最中、新しいリトルシガーを発売するなんてとても正気とは思えません。
ですが、それでも安い煙草を出していただけるのはとてもありがたいことなのです。
流石、日本たばこ産業。
頭が下がります。

とは言え、増税後もこの価格で販売するとは思えませんので、やはり正気ではないような気も……。
その真意、測りかねます。

外観

キャラメルのような箱にラクダの絵。
包装をペりぺりと破いて箱を空けると甘い黒砂糖のような香りがほんのりと漂ってきます。

最初は箱の色につられて思い込みによるものだと思っていました。
ですが、葉巻の香りを嗅いでも黒砂糖のような香りがしますので、間違いなく思い込みではありません。
たぶん。

今まで嗜んだ非着香系のリトルシガーは形容しがたいなんとも言えない独特な香りがしていたのですが、これはとても美味しそうな香りがします。
まるで麩菓子です!

今から嗜むのが楽しみで仕方ありません。

喫味

巻き巻きするでもなく、火皿にシャグを詰めるでもなく、煙草を取り出して火をつける。
やはり紙巻煙草は楽ちんです。

それでは早速。
煙草に火をつけ、軽く吸い込むと――。
ほのかな甘みと深いコクのある煙が口の中を満たします。
旧キャメルを嗜んだことはありませんが、キャメル・ボックスよりも好きな喫味です。

これは、美味しいです!

ほのかに香る黒糖のような風味が良いのでしょうか?
喫味に意識を集中させなくても、一口吸っただけですぐに美味しいと感じました。

ただ、これがキャメルかと聞かれれば違うような気もします。
少なくともキャメル・ボックスとは似ても似つきません。
もしかしたら、旧キャメルの喫味に近いのかもしれませんが、一度も嗜んだことがないので何とも言えないのがとても口惜しいです。

ですが、この喫味はとても満足できました。

結論

ただ安いリトルシガーではなく、増税に向けて喫味にも力を入れたリトルシガーという感じがしました。
そう思えるほど、今までの格安リトルシガーとは喫味が違います。
もしかしたら、今は赤字覚悟のお試し期間で増税後も嗜んでもらいたいという日本たばこ産業の心意気なのかもしれません。

その真意は分かりませんが、興味のある方は増税前に一度嗜んでみるのも面白いと思います。