ケント・リーフ・ウルトラライト

猫も杓子もリトルシガー!
その勢いはとどまることを知らず、五年後には全ての銘柄がリトルシガーになるのではと思えるほど、色々なリトルシガーが発売されています。

喫煙者にとっては度重なる増税の救い主として、まさに歓天喜地の面持ちだったのですが……。
残念なことに今年の10月からリトルシガーも増税の対象になってしまいました。

キャメル・シガーは360円から400円に。
ラッキーストライク・フィルターシガリロ(キングサイズ)も340円から400円に大幅値上げ……。
あまりにも酷い仕打ち。
これでは神も仏もありません!

――と、小一時間ほど嘆いたあと。
長い物には巻かれろの精神で、何事もなかったかのように新発売のリトルシガーを買ってきました。

それは――。
ケント・リーフ・ウルトラライトです!

価格は400円。
……なのですが、10月からは450円に。
どうせなら増税後も400円で販売してくれれば良いのにと、やはり不満がこぼれ落ちてしまいます。

とは言え、喫味が良ければ何も問題はありません。
しかも、ケントシリーズで初めてのリトルシガーなのですから、その喫味を心行くまで堪能したいと思います。

外観

近未来的な幾何学模様が描かれているパッケージからは、新進気鋭の新しい銘柄のような印象を受けるのですが……。

実際はとても歴史の古い銘柄です。
しかも、世界で初めてフィルターを付けた煙草とも言われていますので、その知名度たるや世界中に知れ渡っていると言っても過言ではありません。

まあ、パーラメントが最初という説もあるのですが……。
たとえ最初でなかったとしても、とても有名な煙草であるということは変わらないのです!

茶色いタバコシートと白いフィルター。
この組み合わせはとても意欲的だと思うのですが……。

……なんでしょう。
上半身は着飾っているのに下半身はジャージを履いているような印象を抱いてしまい、あまり前向きな感情が芽生えません。
これが前衛的というものなのでしょうか?
どうしても違和感をぬぐえないのです。

喫味

それでは早速、嗜んでみたいと思います。

煙草に火をつけ、軽く吸い込むと――。
甘くて軽やかな煙が煙草葉の香りを運んできます。
全体的に甘味を強く感じるのですが、これがケント・リーフの喫味なのですねと言えるほどの強い個性はありません。

でも、これは――。
美味しいです!

美味しいのですが……。
やはりウルトラライトということもあり、吸い応えと言いますか、煙草を嗜んでいる充実感といいますか、そのようなふわふわとした感覚を満たしてはくれません。

まあ、わたしがあれもこれもと軽いのから重いのまで色々な煙草を嗜んでいるのが原因なのですが……。
慣れとは恐ろしいものです。
もう少し、もう少しとついつい思ってしまいます。

結論

喫味は美味しいので、その軽さに目を瞑れば十分楽しむことができる煙草でした。

……でも、価格が高すぎます!

そもそも増税前の価格からして、増税後のキャメル・シガーやラッキーストライク・フィルターシガリロの価格と同じなのですから、高いと感じてしまうのは仕方のないことなのです。
なので増税後に買うことはないのだろうなあと、つい思ってしまいます。

もし、興味のある方――とくに普段からウルトラライト系を嗜んでいる方でしたら重い軽いを気にすることなく堪能することができると思いますので、是非とも増税前に一度試してみるのも面白いと思います。